身近なところの世界一、ギネスブック登録の日光杉並木

 地方の自治体などで、町おこしの一環として、何らかの世界一の認定を受けて、ギネスブックに登録しようという試みが盛んなようです。最近では、世界一の侍行列として、山形県信玄公祭りの侍行列が見事ギネスに認定されました。今後もこのような活動が日本中で行われるんでしょうね。ところで、身近なところで、ギネス登録されている場所を発見しました。発見といっても、ほかの人は知っていたのかもしれませんが。栃木県の日光市にある、日光杉並木街道ですが、世界最長の並木道としてギネスブックに登録されていたのですね。知りませんでした。Wikiによると

日光杉並木は、日光街道日光例幣使街道会津西街道のうち、旧日光神領内にあたる大沢-日光間16.52キロメートル、小倉-今市間13.17キロメートル、大桑-今市間5.72キロメートルの3区間の両側にスギが植栽された並木道である。総延長は35.41キロメートルに及び、世界最長の並木道としてギネスブックに登録されている。

 ・・・のだそうです。

 この杉並木ですが、江戸時代の徳川家康、秀忠、家光の三代に仕えた松平正綱が、主君家康の没後、日光東照宮への参道にあたる3街道に約20年の歳月をかけてスギを植樹し、東照宮に寄進したことに始まり、江戸時代には幕府の日光奉行の元で手厚く保護されたという歴史のある並木道です。

 この杉並木、現在も実際に使用されている道で、国道121号線が通っています。首都圏から日光に車で行くには、現在は東北自動車道から日光宇都宮有料道路が接続されているので、そちらを使うのが便利ですが、主に地元の人が使っている国道です。この国道、当然江戸時代に作られた道が元になっているので、幅は狭く、対向車があるとちょっと怖いくらいです。この杉並木は、全国で唯一特別史跡および特別天然記念物の二重指定を受けている貴重なものですが、街道を通る自動車の排気ガスや沿線の開発による根の切断などによって樹勢の衰えが進行し、毎年平均して100本以上のスギが倒木や枯死により姿を消しているそうで、保護が叫ばれて久しいものの、減少のペースに歯止めを掛けるには至っていないようです。自治体の方も、杉並木を通らずに迂回できるバイパスなども作ろうとしていますが、こういった時代ですから、先立つものがないので、工事もなかなか進まないようですね。

日光杉並木を通った車窓風景の動画